社名
MOVEACTION株式会社
所在地:本部・東京都品川区
展開エリア:東京・神奈川・千葉・埼玉・福島・新潟・群馬・長野・福岡
スタッフ数:360名
商圏/規模:計54店舗(FC5店舗含む)の広域展開/大型・中型・小型の3モデルを運用
大型店舗:スタッフ8人/ベッド10台/年商8,000万円(月最高売上720万円)
中型店舗:スタッフ5人/ベッド5台/年商6,000万円(月最高売上530万円)
小型店舗:スタッフ3.2人/ベッド5台/年商3,500万円(月最高売上360万円)
会社売上:22億2,500万円(FC・営業外収入込み)
2001年の設立以降、規模を拡大。2015年には20店舗(年商7億2千万)、2017年には30店舗(年商10億8千万)へと到達。しかし、45店舗(年商16億2千万)まで拡大した2019年頃、急激な成長の裏で「新卒比率が4割」を超えたことによる技術力不足や、新人院長のマネジメント不足による離職が急増し、売り上げ低迷期に突入。 その後、2022年に50店舗(年商18億)で「上場チャレンジ」に踏み切るも、本部と現場の一貫性が失われて距離が生じ、2024年には上場失敗・合併はじめ、倒産危機をも経験する。この大きな挫折から、「拡大の失敗は院長の能力不足ではなく、再現性のなさ(属人化)が原因」だと猛省し、第二創業として組織の大改革を決意した。
導入前の課題:かつては回数券(フロービジネス)に依存。時間単価の崩壊、現場の疲弊、売れない不安による「判断の揺れ」が生じ、一時は拡大ストップと倒産危機に直面していた。
導入後の成果:経営理念の刷新による「判断基準の統一」と、「サブスク(月額会員制)による健康習慣の提供」を掛け合わせた結果、組織の実行力が劇的に向上。
現在の状況:各店舗で売上が450万→700万、400万→500万 へと引き上がり、全社で年商22億2,500万円を達成。全店売上のうち「サブスク比率27%(150万円分)」を固定安定収入として確立し、強固なV字回復を成し遂げている。
今回は、整骨業界の発展のために尽力し、壮絶な失敗から「理念・教育・収益構造」の3軸で強固なV字回復を果たしたMOVEACTION株式会社の宇梶CAOにお話を伺いました。
──どのようなサービスをお客様に提供されていますか?
宇梶CAO:当社では、単なる痛みの改善にとどまらず、「健康習慣を提供することを通じて、顧客の人生のすべての瞬間をより豊かにする」ことをモットーに施術を行っています。
現在は大型・中型・小型の3つの店舗モデルを展開しており、保険診療をベースに置きながらも、自費メニューや「月額会員制(サブスク)」を全社で導入し、お客様一人ひとりが身体の不安をなくし、前向きに挑戦できるようなサポートを行っています。

──上場失敗からV字回復に至るまで、どのような改革が行われたのですか?
宇梶CAO:過去、50店舗(年商18億)まで拡大した際に、現場と本部の距離が離れ、組織が崩壊しかけた時期がありました。 原因を突き詰めた結果、導き出した答えが「理念(判断基準の統一)」「教育(俗人化しない設計)」「収益構造(判断の揺れをなくすサブスク)」の3つの安定でした。
まず「理念」については、約6ヶ月間と600万円のコストをかけて経営理念(『可能性の最大化』)を再構築しました。これにより、上司によって言うことが変わるという「判断の揺れ」を完全に無くしました。
次に「教育」です。役職ごとの役割と責任を明確にし、技術だけでなく「5MOVE」という行動指針を評価制度(行動情意型)に組み込みました。半年に一度、全スタッフが受ける基礎研修を徹底したことで、初年度の離職率が劇的に減少しました。
さらに、これらを徹底するための訓練として、1日15分間の「環境整備(掃除)」を仕組み化しました。毎月全店を社長や幹部が回って点数化し、PDCAを回し続けた結果、実行力が上がりました。
環境整備が直接の要因になったわけではないですが、実行力を高めた院では売り上げの変化も見られるようになりました。
A院では売上が450万円から700万円(約8ヶ月)へ、B院でも400万円から500万円(約1年)へと、数値的変化が現れました。
──収益構造における「サブスク」は、どのような役割を果たしていますか?
宇梶CAO:組織を安定させるための最大の武器が「サブスク(月額会員制)」です。
以前の「回数券のみの時代」は、高単価な回数券が切れるたびに再クロージングが必要で、現場には「次は売れないかもしれない」という不安(フロービジネスへの依存)が常にありました。
メニューは既存のままで、決済が自動引き落としとなる「月額会員制」を作ったことで、現場の売れない不安がなくなり、結果として組織が非常に安定しました。
現在、当社の標準的な店舗(売上560万)において、サブスクによる固定売上が150万円(全体の約27%)を占めています。まずはこれを全社で50%まで引き上げることを目指しています。
──サブスクを導入したことで、現場スタッフやお客様の反応はいかがですか?
宇梶CAO:現場スタッフにとっては、圧倒的な「時間と手間の短縮」につながっています。毎回の会計時間がなくなり、回数券終了後の再提案コストもかかりません。なにより「その場しのぎではなく、生活スタイルを変える(健康習慣)提案をするのが自分たちの仕事だ」と、スタッフの考え方が変わり適切なプランニングが出来るようになりました。
お客様(患者様)にとっても、症状がなくなった後も通い続けることで不健康による断念がなくなり、当社の理念である「可能性の最大化」を実感していただいています。離客しづらく、お会計の手間もないため、双方にとってメリットしかありません。
──新しい仕組みの導入に、社内での不安や抵抗はありませんでしたか?
宇梶CAO:もちろん、新しいことを始めることへの不安感や躊躇は組織につきものです。しかし、企業の生存率は10年で15〜20%、個人であれば10年で10%未満と言われる時代です。世の中が変化している中で、「変化しない」を選択することこそが本当の恐怖(変化なし=死)です。
当社もかつては自社だけで完結しようとして「井の中の蛙」状態になり、大きな失敗をしました。だからこそ、600万円(6ヶ月間)の投資をして外からコンサルティングや組織作りの情報を取り入れ、教えてもらって実行しました。結果、独自でやるよりも遥かに早く、確実に変わることができたのです。
──最後に、組織拡大や収益の安定に悩む治療院の経営者様へメッセージをお願いします。
宇梶CAO:拡大とは、すなわち「再現性」です。そして再現性は、【教育×理念×収益構造】が掛け合わさることで初めて生まれます。
「人が育たない」「理念が確立していない」「評価制度がない」「売上が安定しない」といった悩みは、すべて私たちが過去に血を流しながら経験し、乗り越えてきた道です。
私たちは、自分たちがピンチの時に多くの人に助けられた恩返しとして、同じ業界で困っている仲間を助け、整骨業界全体を発展させたいと本気で考えています。